これは、血統書付きにしておデブでニューハーフでお気楽天然ボケな、とある猫の半生です。
晴れて伯母の家の子となった子猫ですが、最初のうちはさすがに伯母が家の中に入れるのを嫌い、外飼いにしておりました。
そのうち、ご近所さんから、野良猫の粗相を伯母の猫の仕業とばかりに濡れ衣を着せられ、外飼いしにくくなり家の中に入れることになりました。
それでも始めのころは、廊下だけにしていた猫の行動範囲も、済し崩し的に家全体にまで拡大してゆきました。
その頃には伯母の猫嫌いもどこかに行ってしまっておりました。
やがて猫が大人になると、雄猫だったために尿スプレーを始めてしまい、やむなく去勢しました。
伯母夫婦は行動的なので、時に家を留守にすることがあり、その度に、隣の我が家が猫の世話を引き受けていました。
そんな毎日が続いていた最中、義伯父の転勤で伯母も一緒に引っ越すことになりました。
家は持ち家なので、戻ってくるまでそのままにして置けますが、猫は連れていけないため、その間は我が家で世話を引き受けることになりました。
こうして、2軒共同で猫を飼う、と言うことになったのです。